忘れられない生徒・・・反抗期

1度少しだけ紹介したことがある生徒ですが、5期生の男子です。

この生徒は小学5年生の時に入塾してきました。

受講していたのは国語・算数・英語の3教科。

ちょうど同時期に入塾してきた同級生がいて5人仲良しで塾でもワイワイやっていました。

この5人は、小学5年生でしたが、週2回の塾の授業以外にも、平日の残り3日間は毎日自習に来ていました。この男子は特に、率先してみんなを誘って塾に来てくれていました。

英語の授業が大好きで、授業中に行ったゲームなどを学校でやったり、塾の休み時間中にやったりと積極的でした。他の科目にしても同様で、小学生にして、休み時間は前の時間に習った授業の話をしていました。

どの先生とも非常にフレンドリーで塾がとにかく楽しくて大好きな生徒さんでした。

その流れで中学生になってからも自習は欠かさず、そして、テストでも430点前後は確実に取ってくる生徒でした。

ところが、ある日突然ですが、急にしゃべらなくなりました。しゃべらなくなるというよりは、挨拶すらしなくなって、どの先生とも話をしなくなりました。友達とは普通にしていましたが、保護者の方に聞いてみたところ、家でもまったく口を利かないとのこと。すでに2週間くらい一言もしゃべっていない、ということで驚きましたが、どうやら「反抗期」の絶頂。

ほとんどの生徒が反抗期を迎えるわけですからそれはそれで私自身も慣れていて困ったことはなかったのですが、この生徒の場合は、大人すべてに対しての反抗期になってしまっていました。ですから学校でも急に塾と同様な感じになりました。

中学1年の終わりから2年にかけてがそうだったのです。

こうなると学力も心配ではありましたが、幸いにして、自習は来ておりましたし、勉強もしていましたので、問題なく推移しておりました。単純に大人と話をしないだけ、ということでしょうか。

そして、中3のあるときに、また突然、生徒の方から普通に話しかけてきました。こちらとしてはあまりにも急でびっくりしましたが、何事もなかったかのように対応してそれからはまたかつてのように仲良く楽しくおしゃべりをすることができるようになったわけです。

あまりにも急に無口になって、そして、急に普通になって、という今までに経験したことのないような感じでしたが、こういうこともあるのだなぁ、と1つ勉強になりました。

その生徒さんは、無事に熊谷西高校に進学もしました。高校生になっても塾に来てましたが、高3の途中で、予備校にいくので辞めましたが、長いもので、小5~高3の途中まで通ってくれたわけです。

どうしても反抗期は成長段階で必要なので、それ自体はむしろあってよいことですが、ここまで極端に変化したのはこの時が初めてでした。

これから先もさまざまな生徒さんと接していくわけですが、いろいろな生徒さんがいるからこそ、楽しいですし、人と接する職業にしてよかったな、と実感します。

どの生徒も忘れられない生徒ですが、この生徒もインパクトに残った生徒の1人でした。

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