小中学生のお子様を持つみな様へ…5(思い込み)

「自分の子どものことは、親である私が一番よく知っている」という思い込みですが、実は、実際にこんな風に思う保護者の方がいらっしゃるかもしれません。

こんなことを子どもがいる前で他人に話すもんなら、きっとその子どもは親に対して反発心しか抱かないかもしれませんね。自分自身が子どものころのことを思いだしてみれば同じ気持ちになるのではないでしょうか。

子どもに限らずですが、人間はその場その場で違う顔を持っております。

家でみている時のことはわかるかもしれませんが、学校での顔、塾での顔、習い事や部活動での顔、祖父母の前での顔、など挙げたらキリがないですが、おそらく、親が分かることのほうがすくないはずです。

そして、どれが本当の姿なのか、と問いたくなりそうですが、すべてが本当の姿ですね。

ですから、親が知っている子どもの姿はほんの一部にしかすぎず、むしろ、分からないことの方が多いはずです。それをあたかもすべてを知っているかのように接しているとやはり関係がおかしくなってしまいます。実は、一番分かっていないのが親である場合も多いからです。親だからこそ、言えないことや見せられない顔があるのです。

しかし、それは普通のことですから、それが異常であるとか、無理に聞きだすことでもありません。

わからないことがあれば、子どもに聞けばいいだけです。警察ではありませんので、自白の強要のような力で無理やり聞きだすのではありません。親にとってわからないことや疑問に思うことは素直に聞いてみることが一番です。勉強のことも生活のこともほとんどわからないはずですから、何か不思議だったり違和感があれば聞いてみましょう。

そして、それと同じことは子どもの側でもおきます。子どもが分からないことがあれば、親に援助を求めてくるかもしれません。そういう状況になるよう、要は、子どもが困ったときに素直に相談してくれるような関係にしておく必要があります。そうでないと、高校受験や大学受験など、大きな転換期という大事な時に、何も相談してくれない関係になってしまいます。

そして、その前提で大切だと思っていることがあります。それは、子どもが何かを相談してきたときに、子どもの言い分や話をきちんと全部聞いてあげることです。途中で遮って大人の意見を入れてみたり、あるいは、否定することばかり言ったり、そもそも話を聞いてないなどのようなことはダメです。

もう1つ付け加えるならば、「決めつけ」もいけません。勝手に判断して、そう思っているのだろう、という決めつけは、百害あって一利なしです。

子どもとの関係で大事なのは、「相手の話を無条件に耳を傾けること」です。決して追い込んだり、追い詰めたりするものではありません。私の話を聞いてくれる、という信頼感は、いざというときにモノを言います。

子どものことは分からないもの、という大きな前提のもと、ある意味、対等に横の関係で行くことが良いでしょう。友達でも恋人でもありませんが、上下の関係ではなく、同じ人間として子どものことを尊重する態度こそ、すべてにおいて良い人間関係をもたらし、それがそのまま学習その他にも大きく影響を与えるものと思います。

今回で、子育てについての5つの記事を連続して書いてきました。本来はこれで一旦終了しようと思っておりましたが、もう1つだけ書かせていただこうと思います。

また明日の昼間にでもアップしようと思います。

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