「うちの子、やればできるのに」が子どもをダメにする理由

「うちの子、やればできるんですけどね…」

面談でこの言葉を聞くたび、私は内心ドキッとします。この一言に、お子さんの成績が上がらない本質的な理由が隠れているからです。

深谷市で19年間、塾を経営してきた中で、何百人もの生徒と保護者を見てきました。その経験から、はっきり言えることがあります。

「やればできる」と言われ続けた子ほど、結局やらない。

今日は、この言葉がなぜ危険なのか、そして親としてどう向き合うべきなのかをお話しします。



「やればできる」のはみんな同じ
まず前提として、お伝えしたいことがあります。
やればできるのは、当たり前です。
極端な話、どんな子でも、毎日10時間勉強すれば成績は上がります。適切な方法で、適切な量をこなせば、誰だって結果は出ます。
つまり「やればできる」というのは、何も特別なことではありません。

問題は、「やらないからできない」という現実です。
ポテンシャルがあるかどうかではなく、実際に行動できるかどうか。それが成績という結果に表れているだけなのです。



「実力」とは何か?
過去に、こんな生徒がいました。
頭の回転は速い。授業中の理解も早い。模試の問題を解かせても、「わかる」と言う。でも、テストになると点数が取れない。

保護者の方は言います。「この子、やればできるんですよね」

でも、私はこう思っていました。
やれないのであれば、それが今のこの子の実力なんだ。
厳しい言い方かもしれません。でも、これが現実です。
どれだけポテンシャルが高くても、それを行動に移せなければ意味がない。野球の素質があっても、練習しなければ試合で打てないのと同じです。

「やればできる能力」があることと、「実際にやれる」ことは、まったく別物なのです。



「やればできる」という声かけの危険性
では、なぜ「やればできるのに」という言葉が危険なのか。
それは、子ども自身がこの言葉を信じ込んでしまうからです。
「自分はやればできる。だから、やらないからできないだけ。本気を出せばいつでもできる」
こう思い込んだ子どもは、どうなるでしょうか。


・テストで悪い点を取っても「本気出してないから」で済ませる
・勉強しない理由を「まだその気になってないだけ」と正当化する
・「いつか本気を出す」と先延ばしにし続ける

結果、中3になっても「やればできる」と言いながら、一度も本気を出さないまま受験を迎える。

そして、その「いつか」は永遠に来ません。



親が本当にすべきこと
では、親はどうすればいいのか。
まず、「やればできる」という言葉を封印してください。
代わりに、こう考えてみてください。
「どうすれば、この子はやるようになるのか?」
これは、アドラー心理学でいう「課題の分離」という考え方です。

・「やればできる」と信じるのは、親の課題
・実際に「やる・やらない」を決めるのは、子どもの課題

親ができるのは、子どもが「やりたくなる環境」を整えること。強制することでも、期待をかけ続けることでもありません。

具体的には:
1. 小さな成功体験を積ませる
いきなり大きな目標ではなく、「今日は英単語10個だけ」といった小さな目標から。できたら認める。これを繰り返す。

2. 「やればできる」ではなく「ここまでできたね」
結果ではなく、プロセスを認める。「30分集中できたね」「昨日より問題数が増えたね」という声かけ。

3. 親自身が変わる
子どもに「勉強しなさい」と言いながら、親がスマホをいじっていませんか?まず、親が学ぶ姿勢を見せる。

4. 塾や環境を変える前に、関わり方を変える
塾を変えても、家での関わり方が同じなら、結果は変わりません。
「やる気」は待っていても来ない
「うちの子、やる気さえ出れば…」
これも、よく聞く言葉です。

でも、やる気は待っていても湧いてきません。行動することで、やる気が出てくるのです。

心理学では「作業興奮」といいますが、とりあえず始めることで脳が活性化し、やる気が後からついてくる。これが人間の脳の仕組みです。

だから、「やる気が出たらやる」という子は、永遠にやりません。
まず、5分でいいから机に向かわせる。そこから、少しずつ習慣を作っていく。

これが、本当に必要なことです。



彩北進学塾が大切にしていること
私たちの塾では、「やればできる」という言葉は使いません。
代わりに、「今日はここまでできたね」「先週よりできるようになったね」という声かけを大切にしています。

そして、生徒自身が「自分はやればできる」ではなく、「やったからできた」と実感できるような指導を心がけています。

熊谷西高校、深谷一高、本庄高校に合格していった生徒たちも、最初から「やる子」だったわけではありません。

小さな成功を積み重ね、「やったらできた」を繰り返し、自分で勉強する力をつけていったのです。



最後に

お子さんの成績が上がらない理由を、「やる気がない」「本気を出していない」で片付けていませんか?

もしそうなら、今日から考え方を変えてみてください。
「やればできる」ではなく、「どうすればやるか」。
これを一緒に考えることが、親としてできる最大のサポートです。

そして、もし「もう家庭だけでは限界かもしれない」と感じたら、私たちのような第三者の力を借りるのも一つの方法です。

親の言うことは聞かなくても、塾の先生の言うことなら聞く。そんなこともよくあります。

大切なのは、お子さんが「やればできる」ではなく、「やったからできた」と言える日が来ることです。


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