小学生の学習について・・・その2(国語)

埼玉県深谷市栄町にある彩北進学塾です。

今日は市内小学校の卒業式でした。

6年生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

中学生になったら勉強に、運動に、遊びに、部活にとありとあらゆる面で活躍をしてくださいね。大いに期待しております。

さて、昨日お知らせしました通り、小学生の勉強について書いてみようと思います。

昨日の記事は以下のリンクに貼っております。

小学生の勉強について・・・その1(学習法)

昨日は全体的な抽象的な内容になりましたので、今回は科目ごとに勉強の仕方などを書いてみようと思います。勉強の仕方は人それぞれであってよいのですが、伸び悩んでいたり、なんとなくしっくりこなかったり、または1つの参考にしていただけると幸いです。

まずは国語から。

すべての教科の土台となる国語ですが、先日も書いたようにどちらかというと後回しにされがちな教科でもあります。理由はさまざまですが、日本語だからなんとなく分かっている気がする、というのが一番多い理由でしょうか。または、テストではそこまで悪い点数にならない、というのもあるかもしれません。勉強してもできるようになった実感やできている感覚がないのも要因かもしれません。

しかし、小学生の時こそが国語力、読解力や思考力を育てるチャンスです。読む・書く・話すなどの力を育むのは小学生の時、特に低学年の時が最も効果的です。

低学年(小1~小3くらい)の時はなにをすべきか。実は意外かもしれませんが、「書く」ことが重要です。大人になってもそうですが、人間は「書く」ことで思って居ることを整理したり、あるいは書いてみると頭で考えていたことと違っていたり、いろいろな発見があります。そして、低学年の時に、文字をたくさん書いた方が、確実に読む力もつきます。正しく読む力が自然と培われます。よって低学年にお勧めなのは、「視写」です。特に有名な作品などを視写することで、書き方・句読点の位置・表現などいろいろと吸収していきます。たくさんよい作品の視写をするのがよいでしょう。その時は、きちんと丁寧にやることも重要です。視写が終わったら、その話の感想を聞いたり、面白かったところなどを共有すると楽しく学ぶことができると思います。

そしてもう1つ。これは低学年に限った話ではありませんが、音読です。音読はぜひ保護者の皆さんがしっかりと聞いてあげましょう。そして、ぜひたくさん良いところを見つけて伝えてあげましょう。声が良かった、すらすら読めていて分かりやすかった、区切り方が素晴らしかったなどたくさん良いところを見つけてください。逆はダメです。あれがダメこれがダメといっていたら、すでにやる気をなくす原因になってしまっていますので。音読の効果は予想以上に大きいので、できる限り続けてほしいと思います。

それと、低学年のうちにノートをきれいに書く習慣をつけておくと高学年となったときにも良い影響を与えていきます。

では高学年は何をすべきか。

低学年の時とは違い、語彙力もだいぶ増えてきております。また、さまざまな体験もし物事を考える力もついてきております。

そこでお勧めなのは、やはり「書く」ことです。

ただし視写ではありません。視写は高学年になるとあまりお勧めできません。むしろ苦でしかないかもしれません。機械的な作業になりかねません。

何を書くかというと、文章の要約です。

要約をする上で忘れてはいけないのが「調べる」ことです。語句の意味や漢字の読み書きなどは調べる習慣をつけておきましょう。その上で、要約を進めていきます。文章をまとめるというのは非常に難しく、苦手とする子どもが多いと思います。しかし、その効果は図りしれません。要約するためには文章をよく読まなければなりません。よく読むということは、理解をしなければなりませんので、その練習が読解力をつけてくれます。

教科書の文章でもよいですし、子どもが好きな本のほうが良いでしょう。本当は有名な文学作品がよいかもしれませんが、書く以前に嫌な気持ちになっていたら意味がありませんので、そこはそれほどこだわらなくても良いでしょう。

また、間違えていてもダメ出しはしてはいけません。要約するということは、子どもが文章の中のヤマ場を見つけてそこを中心に書くことになりますので、保護者の方や周りの人間が、違う!というのは筋違いです。子どもの発想や視点は意外に大人が気付かなかったことに気づいていることもよくあります。

気をつけるのは以下のことくらいです。

全体が理解できているのか。言いたいことが伝わる書き方になっているか。だけです。

書く、という行為自体がものすごく価値のある学習です。学力はアウトプットの時についてくるのです。しっかりと見守って子どもを信じることで子どもも自信をもって取り組むことができます。

原稿用紙1枚くらいの要約ができるようになればとてもよいですが、まずは短い文章を100字程度にまとめるくらいから始めても良いかもしれません。

昨日も書いたように、間違えてもどんな状況でも保護者の方が叱ったり怒鳴ったり修正したり正解を与えるようなことがあってはいけません。

中学生や高校生になってからではもう上記のようなことをやるのは難しくなります。また、読解力はある程度、小さいころに完成してしまう部分もあります。小学生のうちに国語の重要性を認識し、活字に触れ、たくさんの良い作品に出会い、読む・書く、そして話すことで国語力、読解力の一助としてほしいと思います。

明日は算数について書きます。

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