「神授業」より「習慣」が子どもの人生を変える|8年続けている一言作文の話

マクドナルドとモスバーガー、世界を取ったのはどちらか

先日、SNSで興味深い話を見かけました。

マクドナルドの面接で、ある学生がこう言ったそうです。

「美味しさはモスバーガーが上。でも、世界を取るのはマクドナルド。なぜなら、こだわりは満足を生むが、インフラは習慣を生むからです」

この言葉に、深く納得しました。

そしてこれは、塾にもそのまま当てはまると感じたのです。

「神授業」は満足を生む。「習慣」は人生を変える。

「神授業」や「特別な解法」は、モスのバーガーのように満足度が高いかもしれません。

しかし、本当に子どもの人生を変えるのは、そこにあるのが当たり前で、無意識に通い続けてしまう「日常」ではないでしょうか。

習慣という名のインフラです。

彩北進学塾で8年間、欠かさず続けていることがあります。

それは、授業後に中学生が書く「一言作文」と、私からの「コメント」のやり取りです。

始まりは作文の練習。気づいたら「心のインフラ」になっていた。

もともとは書く力をつけるための練習として始めました。

しかし、8年間続けていくうちに気づいたのです。

これは単なる練習ではなく、生徒と私の「心のインフラ」になっているということに。

「一番弱そうなひらがな一文字は?」

一見ふざけたお題にも、生徒たちは驚くほど真剣に考えます。

「『へ』は音が頼りない」「見た目がふにゃふにゃしている」

逆に「高校の共学化」といった真面目なテーマでは、大人顔負けの鋭い視点を見せてくれることもあります。

普段、面と向かってはぶっきらぼうな生徒。なかなか本音を言わない子。

そういう生徒が、ノートの中では饒舌に自分を表現してくれます。

家でも学校でもない。親にも見せない。

塾長と生徒だけの「秘密の交換日記」です。

この小さな積み重ねが、「ここに来れば、自分を分かってくれる場所がある」という安心感を築いてきました。

それが、彩北の「習慣」です。

開塾19年目の2月。この季節だけは慣れない。

入試までのカウントダウンが減るにつれ、教室には心地よい緊張感が漂います。

「こだわり」が「習慣」に変わり、塾が生活の一部になった頃、お別れの時がやってきます。

19年やっても、この「さよなら」の瞬間だけは慣れることがありません。

寂しさは募りますが、ノートに書き溜められた言葉の一つひとつは、卒塾した後も「考える癖」として彼らの中に生き続けると信じています。

「美味しい塾」ではなく「毎日の習慣になる塾」でありたい

「美味しさ」を目指すのはもちろん大事です。

でも、彩北進学塾は「美味しい塾」よりも「毎日の習慣になる塾」でありたいと思っています。

派手な授業も、特別な裏ワザもありません。

ノートに一言書いて、コメントが返ってくる。それだけのことを8年間、毎回続けている。

地味です。でも、この地味な積み重ねが子どもを変えると、19年間の経験で確信しています。

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