忘れられない生徒・・・その1(教訓)

塾という世界。最初はアルバイトの時間講師で始めたわけですが、今ではそれが本業になっているわけです。塾指導歴としてはすでに23年です。

彩北進学塾が開校してからは今年が13年目となるわけですが、もちろん全員の名前と顔を覚えています。何しろ小さい個人塾ですので。

そんな中で、私にとってはよい教訓というか苦い思い出になった生徒がおります。

まだ彩北進学塾を開校して1年目の時の生徒の1人です。

この生徒は中学1年生でした。4月に入塾。

とてもまじめで、しっかりした生徒でした。

中学最初の中間テストで。5教科430点台でした。

そして、期末テストでも若干下がりはしたもののほぼ同じような点数で420点台。スタートとしてはよい感じで今後指導していく中でもっと伸ばしていける可能性を信じていました。

ところが、この生徒、入塾した時からそうでしたが、祝日は必ず欠席をする生徒でした。通常時にそれほどたくさん祝日があるわけでもないのでそこまでの影響はなかったものの、大きく影響したのが、「夏休み」です。

開校当時は、今のようなたくさんの講座があったわけではなく、「夏期講習」は1つの講座のみがありました。

ところがこの生徒は、「夏期講習すべて欠席」と伝えてきました。

夏休みは約40日間もあります。

学校から宿題は出るわけですが、それだけではいいわけがなく・・・

そこで仕方なく、本来、夏期講習で行うはずだったテキストすべてを渡し、自宅でやって、2学期の最初の授業で提出ということにしました。

そして、夏休みが開けて初回の授業ですが、渡したテキストはやってあったりやってなかったり、教科によっては持ってこなかったり・・・

さらに授業を始めてすぐに気づいたことがありました。それは、「全く出来なくなっている」ということです。たった40日間でしたが、この間になにがあったの?と思えるほど急に『それもできないの?』というほどの状態になっていたのです。

それでもなんとか復活させようと、前に戻ったり、できないところをやったり・・・

ただ気持ち的にもこれだけできないと本人も楽しくないのでしょう。あまりやる気が感じられないわけです。

そんな中、迎えた2学期中間テスト。

予想はしていたものの、点数は5教科で300点いかず・・・

420点台→290点台という、今までにこの時しか経験したことのないほどの急降下。

2学期期末テストではさらに下がってしまい、結局そのまま退塾。

なんとも言えない感じでした。

40日間の夏休み。何もやらなければやらないで済んでしまいます。

中1の夏休みは1つのターニングポイントです。

この経験から、夏期講習は原則必修にし、今ではどうしてもこれない生徒さんもいるので、講座や日程がある程度選択できるようになっております。まるまる40日間休まれては困りますから。

この時のことがあってから、長期休みは特に注意して子どもたちの学習には気を付けております。

今、中学1年生のお子様がいらっしゃる場合は、本当に、気を付けてください。だからといって塾に行ってくださいということではなく、何もしない40日間にならないようにしてくださいということです。

昨日書いたように、夏休みの前に小学生気分は抜くのが理想です。そうしないと夏休みが小学生と同じ使い方になってしまうからです。夏前に中学生にするんだという気持ちをもって彩北進学塾では生徒たちに話をしています。

夏休みの重要性は、中1だけに限った話ではありません。

中2は、やらないと2学期がもっとも難しい単元がどの科目も出てきますので、格差がさらについてしまいます。やったやらないの差が目に見えてしまうということです。

中3は言うまでもありません。

毎年書いているように、夏にどれだけ頑張ったか、その成果が11月、12月になって表れてきます。夏休みに頑張れなければ、そのあとも頑張れませんし、成績アップも難しいでしょう。

夏で長い学習時間にも慣れ、2学期以降がスムーズになるようにしていきましょう。

ちなみに彩北進学塾では、中3生は授業だけで150時間ほど確保しております。強制自習で約20時間ですから、塾だけでも170時間学習できます。「夏休みは200時間」と中3生には伝えてますので、残りの30時間は自分で頑張るということですね。あるいは、合宿で約35時間ありますので、200時間は超えることができます。このくらいやればしっかりと力になって徐々に成果となって表れてくるでしょう。

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