小中学生のお子様を持つ保護者のみな様へ…4(信頼)

昨日まで3つ連続で「子育て」について書いておりますが、今回が4つ目です。

叱る、心配、自分で決める、という3つのテーマで書いてきました。今回は、「信頼」というテーマで書いていきます。

信頼か信用か何が違う、という言葉の定義は置いておいて、ほぼ同じ意味で使っていきます。

よく「子どもを信用している」「子どものことを信頼しているから」という言葉を聞きます。

言葉ではよく聞くのですが、実際はどうなのでしょうか。

「うちの子は、なかなか本当のことを言ってくれなくて」とか「学校や塾であったことなど、悪いことは言わないようで・・・」と面談などでも声にする保護者の方は多いです。

親からすると、子どもが何でも本音で、嘘をつかずにすべてを話してくれたり教えてくれることが理想でしょう。しかし、私たち大人もそうですし、あるいは、自分たちが子どものころを振り返ってもそんなことはなかったはずです。むしろすべてが本音で、本当のことだけを正直に話しているなんてことがあったでしょうか。

子どもが親にうそをついたり、隠しごとをしたり、また、親の意向を汲み取ってそれに合わせて発言内容を変えることは、普通だと思います。

もちろん、人を傷つける嘘や隠し事、または、命や身に危険の迫るもの、さらには、成績などを改ざんするような嘘はいけないですが、日常生活を送る上で、みんながスムーズに事が運ぶということは、すべてが正直で本音ではないのが普通でしょう。

ですから、そういったことを含めて、信頼・信用をするということです。うそをつくことを容認するとか、うそはついてもいいということではなく、自分の子どもをそのまま信頼してほしいということです。どんなことがあっても、わが子のことだけは最後まで親だけは信頼してほしいと思っております。それが子どもに安心感を与え、そして、愛されていると感じることにつながるのです。いつもなんでも疑われていては、子どもも、違う意味で親に合わせるいい子を演じるうそをつくことになってしまいます。

例えば、どこかへ遊びに行くのに、「誰と、どこへ、何をしに、何時まで」と事細かに聞きたくなる親は多いでしょうが、それは何のためでしょうか。すべてを事細かに聞いていたら、子どもも遊びに行くこと自体が嫌になってしまいますし、それこそいざというときに何も話してくれなくなってしまいます。そんなことをしなくても、帰ってきたら子どものほうから今日こういうところに行って、こんなことして、こうだったんだよ、と言ってくるような関係作りが大切です。

そうすれば、子どもも親を信頼するようになりますので、何をやるにも、自信をもって行えますし、最終的には親が見守ってくれているという安心感で良い方向へといくのです。

勉強においても同じです。

事細かに何時に何をやって、何はどこまで終わらせて、いつまでにこれをやって…と親が決めていたら、子どもは勉強をするのではなく、親のために言われたことをこなすだけということになるのです。「勉強をしている」といったら、その言葉を信じてほしいのです。もしかしたらやっていないかもしれませんし、やっているフリをしているのかもしれません。それでも子どもの言葉を信じることが大切です。その時に「嘘ばっかり言ってないでちゃんとやりなさい」などと言うのはもってのほかです。

勉強は子ども自身が行うもので、子ども自身が成長するために必要なものですから、決して親が強制するものではありません。勉強という名の通りに、最初は強制が必要でしょうが、中学生にもなれば、やったやらないでどういう結果になるかは本人が一番理解しているわけです。先日も書いたように、「やらなければ結果は出ないですが、そういう失敗も勉強の1つ」です。同じようなことを書いてばかりですが、親が先回りして、転ばないようにしてあげるのは、親切なようでいて、実は大きな妨害になりかねないのです。

これはだいぶ前に書きましたが、私の好きな言葉で、常に何かの時に思い出しております。昔の伝説の熱血ドラマ「スクールウォーズ」の中ででてくる名言ですね。

「相手を信じ、待ち、許してやること」

「信は力なり」

です。

これは、子育てでも同じだと感じます。

子どもがいくつになってもそうなのではないかと感じております。

ぜひ、子どもを信じて、待って、許す、という気持ちで接してみるとよいと思います。勉強面だけでなく生活面でもきっと良い効果が生まれてくるはずです。

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