マイナスつけ忘れただけだった!?

テストが返ってきて生徒の答案を見ると数学でよくありがちなのが、「マイナスをつけ忘れた」とか、「プラスとマイナスを間違えた」、あるいは「ただ計算をミスしただけでした…」。また、「×と÷を見間違えちゃいました」・・・

そして、それらを大した間違いだと思わない生徒たち…

また、直す時も、マイナスを付け加えるだけ、逆に、プラスにするときはマイナスと書いてあるものに線を1本加えてプラスに変えていたり…

さらにさらに…

こういった答案を見た時の保護者の方の反応でも多いものが…

「マイナスつけ忘れちゃったの?惜しかったね」「気を付けないとね」「つけ忘れないようにしないと・・・」のような感想。

こういう状態だとおそらく、次も、その次も、いや、ずっと…

同じようなミスを繰り返されていくでしょう。繰り返すだけならまだいいくらい。どんどん成績も下降していくのではないでしょうか。

確かに、計算の結果で、プラスなのかマイナスなのか、見た目は大した違いに見えません。それに、単なるつけ忘れやちょっとしたミスにも見える気もします。

ところが実際は、答えがプラスなのかマイナスなのかは大きな違いがあります。何か根本的なところが理解できていなかったり、あるいは、ルールが身についていなかったり、そもそも全然理解できていないかもしれません。ですからこういったものをちょっとしたミスと笑って見過ごしてはいけないのです。

なぜ答えがマイナスだったのか、あるいはプラスになるのか分かっていないで答えている場合は、この先は相当厳しくなるでしょう。

過去にもよく書いておりますが、計算問題の間違いでは、「計算ミス」は存在しません。ミスではなく、あきらかな間違いなのです。ですから見なおしややり直しでは、簡単にちょこちょことやるのではなく、もう1度理解しているのか確認する必要があります。なぜ自分の答えがそうなったのか、なぜ答えが違うのか…

やり方が分からなければわかるようにするしかありませんし、3回くらいやりなおして完璧であればもう大丈夫でしょう。

そして、いつも書いているようにどんなに易しい問題でも手を抜かないということです。問題のどの1問もすべてが重要であって、1問1問の重みを感じて取り組まなければならないのです。

今回の期末テストで計算の間違いがあった場合は、必ずすぐにやりなおして何が違っていたのかを発見しておく必要があります。放っておいたらおそらくまた同じ問題をやっても同じ間違いをするはずです。同じ間違いをするのであればそれはミスではなく分かっていないということです。

こういった基礎の積み重ねが応用や発展につながっていくので、ちょっとした計算問題であってもきちんと見なおして自力で解ける状態にしておかなければ、点数は伸びていかないのです。

ですから、計算ミスをした、などの理由を言っている場合はむしろ危険です。こういう発言であれば、あらためてきちんと見なおさなくても次にやれば大丈夫と思いこんでいるからです。

難しい問題だと、時間をかけたり質問したりわかろうとするのに、簡単に思える問題はそうしない。これでは意味がありません。

期末テストの数学の問題や解答用紙を見て、計算問題にバツがあったら、放っておくことなくすぐにやり直しをしてもらってみてください。意外に理解していない場合も多いですから。

こういうものをおろそかにしないできっちりやっていく姿勢がないと点数は上がっていきません。

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