親が焦らないで

塾指導歴も間もなくちょうど24年が終わろうとしております。

彩北進学塾は今年が14年目ですから塾指導歴の半分以上はここで、ということになります。

大手の進学塾から、中規模な個人塾、超マイナーで数人しかいない学習塾などさまざまな形態で経験をしてきました。彩北進学塾は小規模な学習塾ですが、その分、生徒一人一人の性格、価値観、成績といったさまざまなことを把握できます。また、保護者の皆さまともコミュニケーションが取りやすくなっております。

この24年間、いろいろなことを経験する中で、これまでもいくつか書いてはきましたが、勉強ができる生徒の共通点であったり、逆に勉強が苦手な生徒の共通点、さらには、ものすごく伸びる子、極端に学力が低下する子などにも共通点があります。例外はもちろんあるものの、ある程度は傾向が同じであります。

そして、それは、子どもだけではなく保護者の方にも言えるわけです。子どものやる気をアップさせたり成績を伸ばす親の特徴がありますし、その逆も特徴があります。

子どものやる気などを削いでしまう親は、子どもに対する愛情はありますが、それが行き過ぎている場合が多いです。

心配しすぎるあまり、「早く勉強して」「早く取り掛かって」など「早く」がキーワードで、急かせる親。

子どもの成績が落ちたり、高校に合格できなかったら困るということで、何でも先回りしてしまう親。場合によっては、学習環境、まで完璧に用意してしまう親も。

また、失敗やミスを認めず、高圧的な態度を取ってしまう親。

そして、やることを決めてしまい、命令してやらせる親。

最後は、モノで釣る親。

その根本にあるものが、「焦り」です。

すぐに結果を求めてしまう結果、上記のようになってしまいます。

「待つ」ことは非常に難しいことですが、勉強については非常に重要です。短期的な結果を求めても、一時的に無理やりやらせることで成果が出る可能性もありますが、それでは学習効果が期待できませんし、何より何のために勉強をしているのかわかりません。

子どもは努力する必要があるのは当然ですが、私はそれ以上に、親が我慢する努力が必要だと思います。努力というよりは、見守る心が必要です。何もしないでボーっとしている子どもを見るとつい口うるさく言いたくなる気持ちはわかります。果たして、親の高圧的な態度でやらせて、いったい何を求めているのでしょうか。

なぜ勉強をしなければいけないのか、なぜ早くやったほうがいいのか、なぜ結果を出す必要があるのか、子どもたちは失敗しながらミスをしながら経験して学んでいくのです。親は経験しておりますので、先がどうなっているのかわかるのですが、子どもにはわかりません。社会の厳しさは社会に出てから学ぶのです。経験しないとどんなに説明してもわかるはずがないからです。

もっと言えば、保護者の皆さまは、子どもに何を望んでいるのかをいったん立ち止まって考えてみると、本当にしなければいけないことが見えてくるかもしれません。なぜ子どもに子どもに勉強をしてもらいたいのか、なぜ良い点数を取ってもらいたいのか、なぜいい高校へ入ってもらいたいのか、なぜ良い就職をしてほしいのか・・・おそらく、最終的には子どもに幸せになってもらいたいから、となると思います。

子どもは失敗しない人生では幸せになれません。親が敷いたレールでは幸せになれないからです。勉強も人生もすべて最終的には本人が責任を背負いながら生きていくのです。幸せは人からもらうものでも落ちているものでもなく、自分でつかみ取るしかないのです。勉強も自分でやるしかないのです。

無理やり叱って、怒ってやらせる勉強はすでに勉強ではありません。怒られるのは嫌で勉強をする子どもはたくさんいます。怒られない勉強をしていますので良く観察してみてください。それは、成績の上がる勉強でもなく、将来に役立つ勉強でもなく、ただその場しのぎの勉強のような作業です。

こういう子は嘘もつくようになってしまいます。怒られないための嘘を平気でつくようになるのです。

勉強に限らず、親が短期的な結果を求めてしまう、親のほうが焦って心配ばかりしている、こういうケースが子どもをダメにしてしまいがちです。

自分の子どもを信じて、見守ることが大事です。

そして、勉強については、お手伝いをさせていただくのが私たちの仕事だと思っております。勉強だけでなく、お子様のことでお悩みがあれば、いつでもご相談にのりたいと思います。

早く早く、と子どもを急かせれば急かすほど、子どもは自らのペースを崩されますので、余計に何もしなくなってしまいます。

いつもおなじセリフですが、勉強は塾に任せてほしいと思います。勉強に関すること、また、なかなか親だからこそ家族だからこそ言えないこともたくさんあるはずですから、勉強以外のことでも塾は、少なくとも彩北進学塾にお任せいただきたいと思っております。

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