子どもに「勉強しなさい!」という前に

埼玉県公立高校入試まであと9日となりました。深谷市の彩北進学塾のブログです。

ここまでくると、受験生よりもご家族、特に親のほうが緊張感が高まっていたり、不安や心配で落ち着かなかったりと焦りを感じていることも多いと思います。

意外に子どもたちのほうがどっしり構えていることが多いのです。ただ私立高校受験の時とは異なって、余裕というほどでもないのが実情だと思います。倍率もまずはいったん発表されて、明日・明後日と志願先変更期間となるわけですが、やはり動向は気になるところでしょう。

さて、そんなタイミングでのこの記事ですが、どうしても子どもを見ているとつい口うるさく「勉強しなさい」と言ってしまいがちですね。これはいつの頃からか急に始まります。おそらく小学校低学年のころまではそこまで口うるさく言うこともなかったと思います。もっと言えば、もしかしたら子どもが中学生くらいになってからかもしれません。

やはり思春期を迎えたあたりからというのが多いのではないでしょうか。子どもが急に親の言うことを聞かなくなるからですね。それまでは素直に従っていたのが急に態度を変えたり、無視したり、反抗したり…そうなってくると親の方も感情的になってしまい、「ダラダラしていないで勉強しろー」となるわけです。

少し前にも書いたのですが、まず大前提として、子どもは親の言うことを聞かないものだと思っていないといけません。正しくは、親の思い通りにはならないという言い方かもしれません。それをまずは理解しておくとだいぶ接し方も変わってきます。親の言うことをいつまでも素直に聞く子どもはかえって怖いですね。それは親の前だけ良い子を演じているかもしれないからです。すべての人に当てはまるわけではありませんが、思春期を過ぎれば、秘密の1つや2つあるのが当然ですし、自分に不都合なことにはうそをつくこともあるでしょう。

しかしそれが成長なので、そのところを理解しないで頭ごなしに怒ったり叱っても仕方がありません。

親のメンタルが試されるという一面もあるかもしれません。

勉強の話に戻しますが、成績が良い家庭ではほとんど子どもに対して「勉強しなさい」と言わない場合が多いです。何にも言わないのになんて子どもが自ら勉強するのか…

今まで口うるさく言ってきたのに、真似をして何も言わなくなったら余計にやらないかもしれませんね。子どもからしたら何も言われなくてラッキーとなるかもしれません。

では、何も言わなくても子どもが自ら勉強などをしている家庭ではどういうことが起きているのか。

それは、多くの場合、親が勉強する姿を見せているということです。例えば、幼いころから両親が夕食後に読書を楽しそうにしていれば、子どももそれが当たり前になって読書に興味を持ち、その時間はみんなが読書タイムになるかもしれません。また、何かを一生懸命かいたり読んだり考えたりをやはり1日の中のどこかでやっていると、子どももその姿を見て真似をしたり、興味を持ったりします。

よく兄弟でもそうですが、上の子が勉強をしていると下の子も同じようなことをやりだすのもそれに近いですね。ですから上の子がいつもゲームしたりごろごろしながらお菓子を食べたり、テレビばかり見ていると当然下の子もそうなります。楽しければなおさらです。

子どもに勉強をしてほしいと望むならば、まずはその手本となるべき親がその姿を見せることです。それは、勉強に限らず、家事の手伝いでも同様です。例えば、母親の手伝いを楽しそうに父親がすれば、子どもも楽しく積極的にやることでしょう。「遊んでないで手伝いなさい!」なんて強制して無理やりやらせればたのしくないどころか嫌々ですから続くわけもなければ、自ら進んでなんてのは厳しいでしょう。

親の勉強というと資格試験だったり会社の仕事だったり趣味でのことだったり子どものための何かだったりさまざまですが、机に向かう時間、何かに取り組む姿勢をしっかりと早い段階から見せることで子どもも同じようにやっていくのです。

子どもを強制的に動かそうとするのではなく、大人のほうが変わることで子どもの行動も変わるのだということです。

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