「私のときはこうだった」が通じない時代に:成功体験の押しつけが子どもの学びを妨げることも

「自分のときはこうやってうまくいったんだから、あなたも同じようにやりなさい」

お子様にそんな言葉をかけたことはありませんか?

もちろん、保護者の皆さまの経験は貴重なものですし、我が子に良かれと思って伝えていることも重々承知しています。ただ、その「成功体験」が、今のお子様にとって必ずしも有益とは限らないこともあるのです。

■ 時代も、学び方も、まったく違う

まず、勉強内容そのものが違います。教科書の構成も、難易度も、学習指導要領も大きく変化しています。さらに、今の子どもたちはタブレットやアプリなどデジタルデバイスとともに学んでおり、「紙と鉛筆だけの学び方」では通じない部分もあります。

だからこそ、昔のやり方を「これが正解」と押し付けてしまうと、子どもたちの可能性を狭めてしまうことがあるのです。

■ 成功談よりも、実は「失敗談」の方が役に立つ

保護者の方がご自身の体験を語るのであれば、「成功談」よりも「失敗談」の方が、お子様にとって学びになる場合が多いです。

たとえば、

こうやって覚えようとしたけどうまくいかなかった

無理に詰め込んで失敗した

もっと早く取りかかっていればよかった

といった“リアルなつまずき”のほうが、子どもにとっては共感しやすく、「じゃあ私はどうしようかな」と考えるきっかけになります。

ただし、ここでも注意が必要です。

「私がこうやって失敗したから、あなたは絶対にその方法はやってはいけない」という押しつけになってしまっては意味がありません。

お子様は、お子様自身で試行錯誤しながら、自分なりのやり方やリズムを見つけていく存在です。失敗もまた、そのための大切な経験です。

■ 親は「指導者」ではなく「後方支援」でいい

小学校高学年にもなれば、子どもたちはある程度「自分で考える力」を身につけていきます。

保護者が「ああしなさい」「これはダメ」と上から指示を出し続けてしまうと、自分で考える力を育むどころか、意欲すらも奪ってしまうことがあります。

大切なのは、「困ったとき、助けを求めてきたときに手を差し伸べてあげる存在」でいること。

まるで部活のマネージャーのように、試合で戦うのは子ども自身。親はその後方で支える存在に回る。そんな距離感が、実はお子様の学びを一番後押ししてくれるのです。

■ 彩北進学塾では、子ども自身の「気づき」と「成長」を大切にしています

塾でもよく見かける「合格体験記」。彩北進学塾では、あえてそれを採用していません。代わりに「塾へのメッセージ」を生徒に書いてもらっています。

なぜか?

合格体験記は、“うまくいったこと”を誇張したり、格好よく見せたりすることが少なくないと感じているからです。中には、実際にはやっていないことまで書いてしまう例も見受けられます。

それよりも、本人がどう考え、どう感じ、どう努力したか。そして、そこから何を学んだのか。その「内面の変化」にこそ、学びの本質があると私たちは考えています。

■ 子どもは、自分の力で成長していくものです

保護者の皆さまの経験は、確かに尊いものです。

でも、それを“絶対の正解”として押し付けるのではなく、「こんなこともあったよ」とそっと差し出すように伝えてみてください。

子どもたちは、自分で考え、選び、失敗し、学び、成長していく力を持っています。

彩北進学塾では、そのプロセスを大切にしながら、お子様一人ひとりに合った学び方を一緒に考えていきます。

「うちの子、最近勉強の意欲が下がっていて…」
「自分の関わり方が正しいのか不安で…」

そんなお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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 彩北進学塾

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